スペインで突撃取材!バスク地方にある「世界一の美食の街」で、老舗パティスリーに潜入♪【“旅するパティシエ”世界一周!郷土菓子レッスンの旅】

世界一周!郷土菓子レッスンの旅 in スペイン

こんにちは! 2016年から世界の郷土菓子を巡る旅に出た、“旅するパティシエ”鈴木あやです。

目標は、「国と国、人と人とをつなぐスイーツ・ストーリーテラー」になること。世界中で現地の人々から郷土菓子レッスンを受けながら、レシピだけでなく歴史・文化・暮らしと、立体的にその地域の魅力を発信していきます。

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……さて、そんな“旅するパティシエ”ですが、前回はポルトガルでの郷土菓子レッスンの様子をレポートしました。

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そして8回目となる今回は、【スペインの郷土菓子】ストーリーをお届けします!

スペインって、どんな国??

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西ヨーロッパはイベリア半島の大部分を占める国・スペイン王国。 ポルトガルと同様に、15世紀半ばから17世紀半ばまで続いた大航海時代を牽引し、かつては海洋帝国としてその名を世界中に轟かせた国です。

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スペインの文化といえば、闘牛やフラメンコなどが有名ですが、これはかなり局所的なもの。カタルーニャやアンダルシアをはじめ、17の自治州が存在するスペインでは、各地域の民族意識が非常に高く、国として一括りにその文化を捉えることは至難の業です。

スペインならではの郷土菓子って?

郷土菓子をはじめとする食文化も例に漏れず、スペインの各地方・各地域によってそのバックボーンや特徴はさまざま。

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そんな中でも、私が特に興味をもっていたのがバスク地方の食文化。先にも触れたとおり、17の自治州が存在するスペインですが、その一つがバスク州であり、特に民族的帰属意識が高い地域です。

ピレネー山脈を挟んで、スペイン北東部とフランス南西部にまたがるバスク地方。かつて統一国家として繁栄したこの地域は、16世紀にフランス・スペインに分割・編入されることとなったものの、その後もバスクの文化や風習を守り続けてきました。

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一方で、海と山に囲まれ、元々豊富な食材に恵まれていたこの地域では、フランスとスペイン双方の持ち味をうまく取り入れたことで、独自の食文化が育まれることに。

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お菓子に関していえば、スペインの名産であるアーモンドをふんだんに使用したものや、バターを贅沢に使うフランス菓子の影響を受けたと思われるものが、数多く存在しています。

そしてその象徴的な郷土菓子が、今や世界的に知られる「ガトー・バスク」です。

バスク地方を目指して、「世界一の美食の街」へ!

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「ガトー・バスク(Gâteau basque)」という呼び方はフランス語で、スペイン語では「パステル・バスコ(Pastel Vasco)」……つまり“バスクのパイ”、 “バスクのケーキ”と呼ばれています。

この生粋のバスクの郷土菓子を求めて今回私が目指したのが、スペインはサン・セバスチャン

バスク地方の中心地はビルバオという街ですが、近年「世界一の美食の街」として脚光を浴びているサン・セバスチャンを目指せば、バスクの郷土菓子についてより深く知ることができるかもしれない!…と期待していたのでした。

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……というわけで、ポルトガルはコインブラから夜行列車で行くこと約11時間、スペインはサン・セバスチャンにやって来ました! 早速、中心部の旧市街を散策してみると、そこにはヨーロッパらしい美しい街並みが広がっていました。

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一方で、前述のとおり歴史的な領域としてのバスク地方は、フランスとスペインの両国にまたがっているため、街中では時折、強いメッセージ性を帯びたこんな落書きも見かけます。

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ただ、体感としては街中の雰囲気はいたって平和的で、かつ、昼夜問わず多くの人で賑わうバルが軒を連ね、さすが「世界一の美食の街」と素直に納得してしまうほどの活気に満ちています。

サン・セバスチャンの老舗パティスリーへ突撃取材!

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バルだけでなくパティスリーも大盛況で、そこには期待していたとおり、バスクの郷土菓子がずらり。もちろん、目当ての「ガトー・バスク」も発見することができました!

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すかさず、“旅するパティシエ”の自己紹介をしつつ、早速「お菓子が作られている現場を見せてほしい! そしてできることなら、一緒に作らせてほしい!」…と、店員さんに取材のお願い。

1972年創業の歴史あるパティスリーなので、さすがに今までのようにはうまくはいかないだろうと、ダメで元々のつもりだったけど・・・・

a13dsc_0939「オイアルツン」

  • 場所:スペイン  サン・セバスチャン(Calle Igentea2, 20003 Donostia-San Sebastián, España)

・・・・なんと、逆にこちらが戸惑ってしまうほどトントン拍子で話しは進み、工房で一緒に「ガトー・バスク」を作らせてもらえることに!

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まさかサン・セバスチャンを代表するパティスリーの工房で、そしてここバスクの地で、「ガトー・バスク」を一緒に作らせてもらえるなど夢にも思っていなかったので、一歩足を踏み入れただけで、卒倒しそうなほどの感動でした(笑)

この続きは、レシピと共に後編でお届けします♪

“旅するパティシエ” 鈴木あや

広尾のパティスリー、ペニンシュラホテルのフレンチレストランなどで修行を積んだ後、会員制レストランにてシェフパティシエに就任。「国と国、人と人とをつ なぐスイーツ・ストーリーテラー」になることを目指し、2016年1月から各地の郷土菓子を発掘する世界一周の旅に出発。

●ウェブサイト
旅するパティシエ, 旅する本屋

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