「スパイス×砂糖」の妙技!病み付きになる北インドのスイーツ「ジャレビー」のレシピを教えてもらいました♪【“旅するパティシエ”世界一周!郷土菓子レッスンの旅】

こんにちは! “旅するパティシエ”鈴木あやです。2016年1月から、世界の郷土菓子を巡る旅に出発します。

目標は、「国と国、人と人とをつなぐスイーツ・ストーリーテラー」になること。世界中の郷土菓子を発掘しながら、レシピだけでなく歴史・文化・暮らしと、その地域の価値を立体的に学んできます!

……とはいえ、出発前には準備が必要!ということで、KitchHikeを利用しながら、日本に住む外国人COOKの元へと訪ねて「予習」をします♪

前回、【インドの郷土菓子】を予習するために、東京・東雲に住むインド人のギータンジャリ (Geetanjali) さん宅に訪問したことをお伝えしました。

“スパイス天国”インドの郷土菓子のヒミツって?【“旅するパティシエ”世界一周!郷土菓子レッスンの旅】

今回は、実際に彼女と一緒に作るところから味わうところまでをレポートしながら、インドの郷土菓子のヒミツに迫りたいと思います!

インドのお祝い菓子「ジャレビー」

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「プーリー」などをメインディッシュで頂きました

さてさて、後編はお待ちかねの、インドの郷土菓子。

前編で綴ったとおり、インドの郷土菓子の特徴は、「砂糖」、そして「スパイス」をふんだんに活用するということ。メインディッシュでギータンジャリさんがみせてくれた“スパイス・マジック”ですが、郷土菓子ではどんなカタチで披露してくれるのでしょうか!

今回、数あるインド郷土菓子の中からギータンジャリさんが選んでくれたのが、「ジャレビー (Jalebi)」というスイーツ。

このお菓子は、インドのみならず、パキスタン・中東・北アフリカなど広い範囲で食されているそうですが、特に彼女の故郷である北インドでは、国民の祝日などいわゆる「ハレの日」に用意されるお祝い菓子なのだそうです。

歴史を遡ればその起源は、古代インドのシロップ漬けの液体状菓子だと云われています。最も古い文献では、13世紀の中東の料理書にその記述があることから、インドがイスラーム勢力による支配を受けていた際に、貿易でインドから中東へとジャレビーが伝わった……と考えられているのだとか。

ジャレビーはまさに、伝統的なインド郷土菓子の代表格なのですね。

「ジャレビー」のレシピ

ジャレビー の材料 (2人分)

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〈 生地 〉
薄力粉 …1/2カップ
ドライイースト …小さじ1/2
ベサン粉(ひよこ豆粉)…小さじ1
グラニュー糖 …小さじ1/2
バター …小さじ1/2

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〈 シロップ 〉
グラニュー糖 …1カップ
サフラン …小さじ1
ライムジュース …小さじ1

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〈 ガルニチュール(付け合わせ) 〉
カルダモン …小さじ1/2
アーモンド ダイス …小さじ1
ピスタチオ …小さじ1

ジャレビー の作り方

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一晩ねかせた生地をディスペンサーへ

1. 生地を一晩ねかす
2. 1の生地を、口先が細いディスペンサーに入れる
3. シロップに火を入れてとろみを出す
4. 円を描きながら生地を油に入れ、揚げる
5. 熱々のシロップへディップする
6. ガルニチュールを纏わせる

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左上→右上→左下→右下の順番で調理の様子

そして…… 完成〜!!

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インドでは露店などで気軽に食べられるけど、とにかく揚げたてが格別だからね!……と教えてくれました

いただきま〜す

「砂糖」をたっぷり使うことはもちろん、サフラン、カルダモンと、やはりスイーツでも披露してくれたギータンジャリさんの“スパイス・マジック”!

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13世紀にはすでに存在していたということが信じられないほど、完成度が高いスイーツ!

味わう前に、なんといってもまずは見た目。サフランの鮮やかな色彩と艶のあるコーティングで、とにかく美しい〜!

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パティシエとしてスパイスの世界に目覚めました!

口にしてみると……外側はサクっと歯応えがあって、中はジューシー。調理中に漬けたシロップの量を見たときは、どれだけ濃厚になるのだろう…と気になっていましたが、予想外にほどよい甘さ♪そしてなによりも、口に入れた瞬間に鼻を抜けていくカルダモンの香りが爽やか!「甘いだけ」のお菓子で終わらないのは、やはりこの絶妙なスパイスの利かせ方がポイントなのです。

予習を終えて……

事前に調べていたとおり、「スパイス」と「砂糖」をふんだんに使うインドの郷土菓子でしたが、スパイスの活かし方は想像を遥かに超えるものでした!

ただ、ギータンジャリさん曰く、今回はあくまで「北インド料理」であって、ほかにも南インド料理をはじめインドには様々な食文化があるということ、今回がインド料理のすべてだとは思わないでほしいということを、何度も仰っていました。

これは、前回のイスラエルの予習で学んだとおり、「国境線で文化をひとくくりにすることはできない」のは、インドもまた例外ではないということですね。

そんなお話も踏まえつつ、大の旅行好きでこれまで世界各地を訪ねてきたというギータンジャリさんの、これまで出会った他の国・地域の料理へと話題が及ぶと、興味深い彼女の想いを聞くことができました。

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食後も、大好きな料理の世界への想いをたくさん語ってくれました

「私にとってはやっぱり、インド料理が世界で一番。これだけスパイスを活かせる食文化は、他に出会ったことがないもの。」

おもしろいことに、国単位で「インド料理」を一緒くたにはできないと考えつつも、しかし一方で、スパイスを巧みに使いこなす「インド料理」に、彼女は確かな誇りを持っているのです。

ある意味でのこの矛盾は、これまで耳にしたインドの“混沌”の一端にふれたように思いました。でも、決して嫌な感情のそれではなく、これから世界一周の旅に出発する私にとってその言葉は、非常に強い後押しとなりました。

これまでジャマイカ・イスラエル・インドと予習を続けてきて、その中に確かな学びがあったのは事実。でもそれと同時に、仮にこれ以上日本で予習を続けたとしても、アタマの中で理解できることには限界があるようにも感じていたのです。

その土地を歩き、そこに住む人々と触れ合い、そしてそこに息づく「郷土菓子」がなぜ愛されるのか、その本当の意味を知る。これはきっと、実際に現地に足を運び、肌で感じなければ、永遠に分かり得ないことだと思うのです。

インドらしく、そんな悟りに導いてくれた今回の予習の旅 (笑)。素晴らしいおもてなしで、もはや“COOKの鏡”といっても過言ではないギータンジャリさんに、心から感謝したいと思います。

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私が帰国したら、一緒に料理イベントを開催しよう!と約束しました♪

ギータンジャリさん、ごちそうさまでした!そして旅するパティシエ、「世界一周!郷土菓子Lessonの旅」にいってきまーす!!

Information

ギータンジャリさんの作る、北インド料理を食べに行ってみよう!

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“旅するパティシエ” 鈴木あや

広尾のパティスリー、ペニンシュラホテルのフレンチレストランなどで修行を積んだ後、某レストランにてシェフパティシエに就任。「国と国、人と人とをつなぐスイーツ・ストーリーテラー」になることを目指し、2016年1月から各地の郷土菓子を発掘する世界一周の旅に出発する。

●ウェブサイト
旅するパティシエ, 旅する本屋