【世界家庭料理の旅】Vol.10 まじめなジャマイカ人ロイさんの作る、愛情たっぷりの家庭料理「アキー&ソルトフィッシュ」

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こんにちは!食を旅するイラストレーター、織田博子です。
いろいろな国をめぐり、現地の人と料理を作り、地元の市場をめぐり、ともに食卓をかこむ旅をしています。
「世界の家庭料理」の魅力的な世界を、イラストと文章で伝えていきたいと思います。

今回の家庭料理は、ジャマイカ!

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アメリカ大陸の東に位置するカリブ海に浮かぶ小さな島国、ジャマイカ。
レゲエの神様、ボブ・マーリーの生まれた地としても有名です。

ジャマイカ人のロイさん家を訪問

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強面で頑強な体つきのロイさんは、話してみるととてもまじめで柔和な人。
幼稚園の先生として働いているロイさんは、その人柄で子どもたちにも大人気なのだとか。

ジャマイカの家庭料理って、どんなものがあるの?

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今日のメインはジャークチキン。普通はBBQスタイルで焼くよ」
冷蔵庫で前の晩からスパイシーなタレに付け込んだ鶏肉を、じっくりオーブンで焼いていきます。

タイ米とココナッツミルク、キドニービーンズの炊き込みご飯「ライス&ピーズ」。
材料を入れて炊飯器で炊きこむだけの簡単料理。

世界でジャマイカ人しか食べない「アキー」って?

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次は「アキー&ソルトフィッシュ」。
奴隷としてジャマイカに移住させられたガーナの人たちが持ち込んだ果物だそう。
ここで使う「アキー」は、見た目は卵の黄身にそっくりだけど、本当は果物。
世界中でジャマイカ人しか食べないその理由は、死に至るほどの毒性を持つから!

ジャマイカの人は毒性のある部分をきれいに取り除き、加熱して食べているのだとか。

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アボカドのようなコクとフルーティな味わいを持つアキーは、ジャマイカ人のソウルフードとして愛されている。
他にもフライド・ダンプリング (揚げパン)、ココナッツ・パン (ココナッツ入り焼き菓子) を手際よく作ってくれる。

さあ、ジャマイカの家庭料理をいただきます!

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オーブンを開けると、脂がジュウジュウ言ってるジャークチキンが焼きあがってる!
スパイスの香りが食欲を誘う。

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アキーのコクと魚のダシがしっかり効いてるアキー&ソルトフィッシュ。味わいは淡白ながらもうまみたっぷり。見た目もカラフルで楽しい料理。
ライス&ピーズは、ココナッツミルクを使っているから、甘いご飯になるのかな?と思いきや、見た目も味もお赤飯にそっくりでおいしい!豆とココナッツの香りがいい感じ。

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揚げたてのフライド・ダンプリングは、外はサクサク、中はふわっとしてほんのり甘い。つけあわせに食べるのだとか。

「料理の先生はお母さん」

たくさんの料理を同時に作っているのに、つねに流しやキッチンがピカピカ。
ロイさんは、手際よくこまめに掃除や皿洗いをしている。

「お母さんが、『料理をしているときはいつも台所をきれいにするの。調理が終わった後、台所がピカピカになっているようにするのよ』とよく言っていたんだよ」

アキー&ソルトフィッシュに使う塩ダラの小骨を一本一本丁寧に抜いているロイさん。
「子どもが小骨を飲み込んだら大変だからね」

誰から料理を習ったの?と聞いてみると、「お母さんとおばあちゃん」と答え。
「『もし奥さんが料理してくれなくても、自分で作ればおなかすかないで済むわ!(笑)』ってね!
『だから、男の人だって料理できないとね。料理は大切。』」

女性が料理を担当することが多いジャマイカでは、お母さんやおばあちゃんの考え方は先進的。
茶目っ気たっぷりな言葉の中に、料理への想いが詰まっている。

その言葉を受け継いだ、まじめで丁寧なロイさん。
彼の作るジャマイカ料理には、食べる人への愛情がたっぷり詰まっていた。それはきっと世界共通の、料理をおいしくするスパイスなのだと思う。

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ふわっふわの生地にココナッツの香りがふわっと。まるでロイさんがジャマイカのお母さんのように見えた一瞬でした。

Information

ロイさんの家庭料理を食べに行ってみよう!

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食を旅するイラストレーター・織田博子


プロフィール

ユーラシア大陸を一人旅し、家庭料理や人を描いています。
著書「女一匹シルクロードの旅」 (イースト・プレス)
女一匹シベリア鉄道の旅」 (イースト・プレス)。
織田博子 公式ページ