こんにちは!食を旅するイラストレーター、織田博子です。
いろいろな国をめぐり、現地の人と料理を作り、地元の市場をめぐり、ともに食卓をかこむ旅をしています。
「世界の家庭料理」の魅力的な世界を、イラストと文章で伝えていきたいと思います。
今回はパキスタンの家庭料理!
今回は、大人気COOKのmamiさんの料理教室「作って、食べて、語らって」〜パキスタンの家庭料理を作る〜をレポートします!
パキスタンの家庭料理を作ろう!
パキスタンは南アジア(インドの北西)に位置するイスラム教国。
北部はカラコルム山脈、南部はタール砂漠やカッチ湿原が広がる自然豊かな国です。
そもそも、パキスタンの料理って?
「パキスタン料理って、どんな料理?」と思っている人も、きっと一度は食べたことがあるはず。
というのは、日本ではすっかりメジャーになったインド料理に秘密が。
「インド料理レストラン」と看板を掲げていても、実はパキスタンやネパール、バングラデシュの人が料理をしていることが多い。
もともとは同じ文化圏・国だったこともあり、パキスタン料理はインドの北部料理ととても似ている。
Mamiさんは、埼玉県八潮市にあるパキスタンレストラン「カラチの空」でパキスタン料理のおいしさに感動し、「パキスタンの料理をもっと知りたい!」と研究を始めた。
Mamiさんの「パキスタン料理教室」に参加!
試作に試作を重ね、現地の方にレシピや秘訣を聞いたりして、Mamiさんのパキスタン料理は完成。
そして、料理教室当日。早速参加してきました。
パキスタンの羊肉炊き込みご飯。結婚式やお客様のおもてなしなど、ハレの日に食べられる料理なのだとか。
「味の秘訣は、フライドオニオン。30分くらいじっくり揚げて、甘みだけでなく苦味とコクも出す」
マトンと野菜、ヨーグルトを入れ、肉が柔らかくなるまで2時間ゆっくり煮込む。
「圧力なべを使えば、早くて楽じゃない?」
「圧力なべを使うと水分が逃げないので、水っぽくなっちゃう」
…そういえばインド人の友達のお母さんもそんなこと言ってた。Mamiさん、すごい。
菜の花の苦味とトマトの酸味が爽やかな「サグチキンカレー」。
「サグ」は日本では「ほうれん草」と訳されることが多いけれど、本来は「青菜」という意味。
パキスタンでは、菜の花やからし菜を使うのだとか。
カレーと一緒に食べるのはチャパティという薄いパン。
レストランでは、日本人好みのナンがよくでるけど、現地ではチャパティの方がメジャーだとか。
チャパティを焼いていると、Mamiさんのお友達のインドの人が現地流のチャパティの焼き方を教えてくれた。
生地から仕込んだチャパティを鉄のフライパンで焼き、直火に乗せると、いっきにプクーッと膨らんだ!
パキスタンの家庭料理をいただきます!
ビリヤニは、肉のうまみとフライドオニオンの甘みをお米がしっかり吸っていて、おいしい!
サグチキンはチャパティに挟んで食べる。ほのかな菜の花の苦味が春を感じさせる、さっぱりとしたカレー。
あっという間に大皿はからっぽに‥。
食後のデザートまで、パキスタン!
チャイ(スパイス入りミルクティー)は、本格的なスパイスを使っていて異国情緒たっぷり。
それに、アイスクリーム「クルフィ」。
濃厚なエバミルクとカルダモンの香りを効かせた、独特の食感のアイス。
これは「クルフィの粉(インド食材店で購入)を牛乳に入れて冷やしただけ」という手軽さなのだとか。
現地人もビックリの本格家庭料理
インドの人が「日本でこんなに本格的なビリヤニが食べられるなんて!完璧だ!」と大絶賛。
パキスタン留学経験のある日本人の女性も、「懐かしい味!」とおかわり。
この日はパキスタンの家庭料理を10人以上で囲み、いろんな話で盛り上がった。
実はパキスタンには行ったことのないMamiさん。
それでも、料理を食べ、食材を調べ、揃え、資料を読み、現地の人に作り方を聞き、実際に作ってみて現地人もビックリのパキスタン料理を完成させてしまう。
「この料理教室のために通った、近くのインド食材店のオーナーにいろいろ料理の作り方を聞いたよ!すっごく仲良くなっちゃった」と笑うMamiさん。
様々な文化や年齢の人びとと出会い、親睦を深めていく食卓。それを作っているのは、Mamiさんの飽くなき好奇心と探求心、そして人をもてなすことを心から楽しんでいることだと感じた教室でした。
information
食べたくなってしまった人は、KitchHikeサイトをチェック!早速予約をして食べに行ってみましょう。
- この記事のメニュー:蔵前 × 北インド&パキスタン × マトンビルヤーニとサグチキン
北インドとパキスタンで食べられている、ごちそう家庭料理! - COOKプロフィール:Mamiさん
食を旅するイラストレーター・織田博子
ユーラシア大陸を一人旅し、家庭料理や人を描いています。
著書「女一匹シルクロードの旅」 (イースト・プレス)
「女一匹シベリア鉄道の旅」 (イースト・プレス)。
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