【世界家庭料理の旅】Vol.8 伝統的な家庭料理は、コーラと一緒に楽しむ?!いろんな国の味を取り入れて進化していくフィリピン料理

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こんにちは!食を旅するイラストレーター、織田博子です。
いろいろな国をめぐり、現地の人と料理を作り、地元の市場をめぐり、ともに食卓をかこむ旅をしています。
「世界の家庭料理」の魅力的な世界を、イラストと文章で伝えていきたいと思います。

今回はフィリピンの家庭料理!

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フィリピンは多民族が住む島国。
それぞれの島では独自の民族や料理があり、多種多様な食文化を形成しています。
また、スペインやアメリカの影響も強く、パエリアや豚の丸焼きもフィリピンで人気がある料理です。

フィリピンから友達が遊びにきた!

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フィリピンの日系企業で働くパオくんは、日本語ペラペラ。

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まずはフィリピンのスーパーマーケットへ

フィリピン食品・雑貨のスーパーマーケットへ行ってみる。
フィリピンの家庭料理には欠かせない調味料、toyo (甘みのある、発酵していない醤油)、サトウキビ酢、patis (魚醤) を買う。
他にも、Ube (紫芋) のアイスクリームやフィリピンのチョコレートなど、美味しそうなものがいっぱい!

コーラと一緒に食べる⁈フィリピンの家庭料理、豚肉料理「アドボ」と、「パオくん家のチキンスープ」を作る

まずはアドボから。「漬ける」という意味のスペイン語「adobo」が語源で、醤油や酢に漬けた肉を炒めた料理。
次はチキンスープ。
「日本の野菜は大きいね!トマトや玉ねぎは、二倍くらいの大きさだ!」と驚くパオくん。
丁寧に野菜を切りそろえ、鳥もも肉を入れ、てきぱきと料理を進めて行く。

見た目は普通のスープ。
でも、最後にレモングラス (この日は手に入らなかったので柚子の皮で代用)、patisという魚醤を加えると、一気にフィリピンらしい香りが台所いっぱいに広がる。

「魚醤でスープにコクと塩気を加える。魚醤の臭みはレモングラスやフレッシュな柑橘類の香りで消すんだ。」

さあ、いただきます!

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チキンスープは鳥と魚醤の濃厚な味わいと、やわらかくなったじゃがいもの優しい味わいで、おなかからあったまる。
お代わりが相次ぎ、大鍋がすぐカラになる。

おもむろに、コーラを飲み始めるパオ君。
「フィリピンの人は、ご飯や料理とコーラと一緒に食べるのが好きなんだ」
コーラとご飯が一緒の食卓に並ぶ光景にびっくり!

アメリカのコーラとフィリピンのアドボ。フィリピンの家庭料理が美味しいのは、この柔軟な発想にあるんじゃないかな。

おまけの話

実はパオ君と出会ったのは、「フィリピンの家庭料理の絵を描いて!」という依頼がきっかけ。

表紙サンプル
(提供:まにら新聞

豚の丸焼き「レチョン」はスペイン由来、中国の春巻きにそっくりな「ルンピア」、現地の伝統的なスープ「シニガン」、カラフルな餅菓子「サピンサピン」……。

今まで知らなかったフィリピン料理の多様な世界。
新しい食べ物を食べてアレンジして食卓に受け入れちゃう。フィリピンの人たちの好奇心と懐の深さを垣間見た食卓でした。

レシピ

パオくんちのチキンスープは、魚醤のコクとさわやかなレモングラスの香りがただよう優しい味のスープ。
身近な材料でフィリピンらしい味わいを楽しめます。

材料

鶏もも肉250g
トマト(中くらいの大きさ)3個
紫玉ねぎ1個
じゃがいも3片
にんにく250g
チキンブイヨン1個
レモングラス6本
サラダ油大さじ1
patis(魚醤)小さじ4

作り方

1. フライパンに油を敷き、あたためる。みじん切りにしたにんにくと、1cm幅くらいに切った紫玉ねぎを弱火で炒める
2. ざく切りにしたトマトを入れ、ペーストになるまで炒める
3. 一口大に切ったじゃがいも、鶏肉を入れ、フタをして弱火で煮る
4. 野菜がやわらかくなったら、糸で束ねたレモングラスを入れ、味を見ながらpatisを足していく。入れすぎるとしょっぱくなるので注意!
5. Kainan na!(タガログ語で「さあ、食べよう!」)

食を旅するイラストレーター・織田博子


プロフィール

ユーラシア大陸を一人旅し、家庭料理や人を描いています。
著書「女一匹シルクロードの旅」 (イースト・プレス)
女一匹シベリア鉄道の旅」 (イースト・プレス)。
織田博子 公式ページ