【世界家庭料理の旅】Vol.6 歌とともに暮らすブラン村のおばあちゃん達の家庭料理「ペリペチ」

こんにちは!食を旅するイラストレーター、織田博子(オダヒロコ)です。

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いろいろな国をめぐり、現地の人と料理を作り、地元の市場をめぐり、ともに食卓をかこむ旅をしています。
「世界の家庭料理」の魅力的な世界を、イラストと文章で伝えていきたいと思います。

今回はウドムルト共和国の家庭料理をいただいてきました!

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ロシアの南に位置するウドムルト共和国。

世界でもっとも有名なおばあちゃん達

ロシアのシベリア鉄道にある「エカテリンブルク」駅から電車で10時間。
「アグルイズ」という小さな駅に到着。

今回は、世界で最も有名なおばあちゃん達をたずねるためにやってきた。

30分ほど車で田園風景を走る。
シベリアらしい素朴でかわいらしい家並みとのどかな風景が続く。

絵本に描かれたような小さな集落が見えてきた。夢にまで見た、ブラン村だ!
そう、今回訪れるのは、ロシアの人気アーティスト「ブラン村のおばあちゃん達」の食卓!

ブラン村のおばあちゃん達とは

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私はソチオリンピックをきっかけにおばあちゃん達を知り、いつかブラン村にいってみたい!と思っていて、そしてついに来た!

村を普通に歩くおばあちゃん

美しい村と、建設途中の教会が見られて大感激。
ブラン村に来られてよかった…!と思っていた。

その時、道を歩いているおばあちゃんを見て、あることに気づいた。
「ブラン村のおばあちゃん達」のメンバーだ!

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世界で最も有名なおばあちゃんが、村を普通に歩いてる!

実はこの日、明後日のコンサートのためにリハーサルがあり、村の文化会館にみんなが集まっているという。

歌の前には、みんなで持ち寄った家庭料理を楽しむ時間

文化会館には、おばあちゃん達が勢ぞろい!
机の上には自家製の蜂蜜、村で採れたじゃがいもをふかしたもの、お菓子、そしてウドムルトの伝統的家庭料理「ペリペチ」が並ぶ。

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どれも、おばあちゃん達が作って持ち寄った家庭料理。
目の前にいるのは世界的アーティストのおばあちゃん達なんだけど、
そんな雰囲気はまったくなくて、素朴な村のおばあちゃん達に見える。

りんごみたいに赤くて大きなほおがウドムルト人の特徴。どこか日本のおばあちゃんにも似ていて、なつかしい気持ちになる
ほおが大きく、りんごみたいに赤いウドムルトのおばあちゃんの顔は、どこか日本のおばあちゃんにも似ていて、なつかしい気持ちになる

自己紹介や雑談をしながら、家庭料理を食べる。
自家製酒「サマゴン」まで出てきた。
蒸留酒でウォッカのように強いこのお酒。ついでもらった分は一気に飲むのがウドムルト流。
冬はマイナス30度になることもあるブラン村では、サマゴンが体を温める役割もしている。

歌とともに暮らすブラン村のおばあちゃん達

ウドムルトでは、ペリペチを焼くとき、糸を紡ぐ時、赤ちゃんをあやす時、いつも歌がそばにある。

昔のロシアの家には必ずあった暖炉「ペチカ」でペリペチを焼くおばあちゃん
昔のロシアの家には必ずあった暖炉「ペチカ」でペリペチを焼くおばあちゃん

おばあちゃん達が家庭料理を食べている時、ふと一人のおばあちゃんが歌い始めた。
すると、みな体を揺らして歌い始める。

ビートルズの「イマジン」をウドムルト語で歌うおばあちゃん達【動画】

「歌は人生です。私たちは悲しい時、嬉しい時、いつも歌を歌います」
そう、静かにおばあちゃんが言った。

歌と共に生きてきたおばあちゃん達。
この小さな村でじゃがいもを育て、料理を作り、家族と共に過ごすとき
そこには必ず歌がある。

世界を魅了した、素朴な魅力の美しい歌声。ゆったりとした村の時間の中にとけこんでいった。

おばあちゃん達、ごちそうさまでした。

食を旅するイラストレーター・織田博子


プロフィール

ユーラシア大陸を一人旅し、家庭料理や人を描いています。著書「女一匹シベリア鉄道の旅」(イースト・プレス)。
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