こんにちは!KitchHike編集部のSaimiとYumiです。
今回は、日本人COOK、Lisaさんの台湾料理を食べてきました。
開催場所は六本木のレンタルスペース。当日は快晴で、さわやかな六本木のお昼を楽しむことができました。
待ち合わせ場所まで迎えに来てくれたCOOKのLisaさんと目的地まで向かいます。
……とはいっても、駅から徒歩1分の、非常に近い場所!
元々はフレンチレストランだったところが今は貸しスペースとして使われており、キッチンが本格的でした。建物に囲まれていながらも外からの光がよく入る空間で、なんだかちょっとした隠れ家のよう。レンタルスペースのオーナーさんやLisaさんのお友達も加わって、ワイワイ一緒にKitchHikeスタートです。
食べることが大好きだからこそ、とことんこだわる。研究しつくされたレシピ
Lisaさんはとにかく食べることが大好き!どうせ食べるならすごくおいしいものを、ということで、以前の職場では休日にわざわざ魚を釣りに出掛けることもあったそう。とにかく自他ともに認める凝り性だそうです。

Lisaさんは、4ヵ月に1度くらいの頻度で台北を訪れるほど台湾が好きで、その度に料理教室へ行ったり、台湾人の友人のお母さんなどに本場の台湾料理を教えてもらっているそうです。そして、現地で習った味や食べた味を日本でも再現しやすいよう試行錯誤を繰り返し、かつ本場のエッセンスを絶対に消さないというモットーでレシピを開発されているんです。
今回のメニューは、以下の通り。
- 台湾紅焼牛肉麺 (ホアンシャオニューロー麺)
- 台湾干し豆腐のサラダ
- 豆苗炒め
なんと、レシピも貰え、1つ1つ説明してくれました。

そこで、Lisaさんの食に関する記憶力が発揮!「牛肉は成城石井の九州産の100g580円のものが良い!」といった風に、瞬間で食材が手に入るお店やブランド、値段を具体的に教えてくれました。ちなみに安いお肉でも下ごしらえをすればおいしく食べられるそうです。さらに、代用品についても家でも作れるように詳しく教えてもらえるのでかなり勉強になります。今回のお料理に使ったスパイスに関しても、100円均一で売っているものもあるので、とてもお手軽!

最初のひと手間が仕上がりの良さを決める
台湾紅焼牛肉麺♪
まずは本日のメインディッシュづくりに取り掛かります。
テーマは臭み消し!煮込む前にひと手間かけることで仕上がりのスープが格段に違ってくるそうです。まずはお肉にあらかじめ塩をふって洗い、水分をしっかりふき取ります。

お肉が柔らかく煮込まれるのに少し時間がかかるので段取りが大切。お肉に火を通し始めたら浮いてくるアクをしっかり除去します。
浮いているアクを取り切ったら、そこにタマネギやスパイスを加えて一緒に圧力鍋で煮込んでいきます。おいしいスープの秘訣はたくさんの種類のスパイスを使うこと。みんなで実際に使うスパイスの香りを嗅いでみました。

特に気になったのは、「orange」とラベルに書いてある「陳皮」というスパイス。

こちらは、乾燥したみかんの皮でも代用可能で、Lisaさんは自宅の電子レンジでみかんの皮を乾燥させることもあるそうです。
そして、今回使ったお醤油は台湾のもの。普通の醤油と比べると少し甘く、砂糖醤油みたいな味で、お餅につけてのりを巻いて食べたくなりました。
本格的に台湾の味を再現するのに、台湾の醤油は必要不可欠!Lisaさんは台湾旅行へ行く友人に買ってきてもらったり、インターネットで見つけて買ったりしているそうです。日本では、KALDIなど輸入食品を取り扱っているお店にあることも。とにかく、台湾の醤油と日本の醤油とでは、仕上がりの味が全く違うんだそうです。
ここでもみんなでテイスティング。

さて、煮込んでいる間にメインである台湾紅焼牛肉麺の麺を打ちます。今回はLisaさんが事前に生地を作ってきてくれました。

材料は水、強力粉、薄力粉、オリーブオイル、塩のみ。……と、実はこれ、パスタ生地 (デュラムセモリナ粉の入っていないもの) と同じ材料なんだそうです!ちょっと驚きですよね。でも、Lisaさんがこれまで色々な麺で試してきて一番しっくりきたのがパスタ生地で作った麺なんだそう。さてはて、どうやって麺を形成するのかな?と思っていると、なんと等分にした生地を手でコロコロ伸ばし、みるみるうちに細長い麺状に形成されていきました!


まるで粘土!図画工作の要領でこねこねしていると、あっという間に生地が乾いてしまうので、スピーディーに進めるのがポイントです!ちなみに、自宅で麺の生地を作るのが難しい人は冷凍の讃岐うどんを代用に使うと、おいしいそうです。
台湾干し豆腐のサラダ♪
サイドディッシュも並行して作っていきます。まずは、台湾干し豆腐のサラダです。おもしろいんです、この干し豆腐!乾燥した豆腐を水で戻して使うのですが、かなり頑丈で絶対にちぎれない!

こちらにミョウガとセロリと合わせ、ボリューミーたっぷりに。味つけにごま油を使うことがポイントです。
台湾豆苗炒め♪
続いて、豆苗炒めに取り掛かります。豆苗って非常にコストパフォーマンスが良いお野菜で、自宅で栽培が出来てしまいます!方法はとても簡単。根っこを残し、水に浸した状態で陽の当たる場所に置いておくと2日で再収穫できる長さになるそうです。そういえばこんなこと小学校の理科でやったなあ。

化学調味料が苦手、というLisaさん。なるべく化学調味料を避けて、おいしく出来るように工夫しています。干しエビを水につけて、出汁をとっていきます。

あとはニンニクも入れて炒めるだけ。行程が非常にシンプル且つ、短時間で出来てしまいました!
あれこれ作業しているうちに、メインのお肉の煮込みも完了。シューシューいう圧力鍋の音にびくびくしましたが、待った甲斐もあってフタを開けた瞬間スープのいい香りがキッチン中にフワっと広がりました。そして鍋の中には黄金色のスープ!


気分は台湾!お肉はいい感じにほろほろ、やわらかく仕上がっています。
ワインも一緒に。優雅に頂くアップスケールな台湾料理!
さて、お料理が全て出来上がったところで、みんなで急いでテーブルをセッティングし、待ちに待った実食タイムスタートです!
なんとLisaさん、料理に合う赤ワインを用意してきてくれました。
素敵な出会いとお料理にかんぱーい!!

まずはメインの台湾紅焼牛肉麺!

大きめに切った牛肉は柔らかく、噛むと繊維の間にあったコラーゲンが出てきて口の中でとろけます。黄金色の透き通ったスープは、深みがあるけど上品な味で、あまりにおいしくて飲み続けていたら麺より先にスープがなくなってしまいました (笑)。プロのシェフからフィードバックを貰いながら、何度も試作品を作ったそうです。正直、台湾で食べた牛肉麺よりおいしかった……!しかも、赤ワインとの相性がとても良かったです。
豆腐のサラダは、ごま油の匂いが食欲をそそります。

実際に食べてみるとあっさりしているので夏にぴったり!食感はホロッとしていて分厚めの湯葉といった感じ。そこにセロリとミョウガの香りとシャキシャキ感がプラスされます。噛めば噛むほど、豆腐の甘みが出て来てとてもおいしいんです。一緒に和える野菜で人参やピーマン、キュウリを使うのもおすすめだそうですよ!
そして最後に豆苗炒め。

これ、すごくおいしい……!私はこれだけでご飯2杯ぐらい食べられそうです。干しエビの出汁が効いています。シンプルだけど、箸が止まらない1品に仕上がりました。
台湾といえばパイナップルケーキ♪
最後はデザートにパイナップルケーキと、台湾の銘茶「阿里山茶」をいただきました。台湾のおいしいお茶と言えば「阿里山」。日本で言う静岡のようなお茶の名産地であり、高級茶葉の生産地なんだそうです。本格的なお茶を味わってほしいというLisaさんのこだわりで、現地のお茶屋さんで調達された高級茶。お茶にこれほど香りがあるのかと、初めて台湾茶の楽しみ方を知ったような気がしました。

台湾では定番のパイナップルケーキに関してもLisaさんはと〜っても詳しいので、好みに合わせておすすめのものも聞いてみると面白いかもしれません。
Lisaさんが研究に研究を重ねた本場仕込の台湾料理。
日中のさわやかな六本木で、おいしい台湾料理を食べに、Lisaさんの食卓へ足を運んでみてください♪
Lisaさんのこだわり抜かれた台湾料理、本当においしかったです!ご馳走さまでした!
infomation