今回のHIKERさん♪

- Takeshiさん(20代/男性)
- ・職業IT企業勤務
- ・HIKER回数初めて
・どんなシーンで?週末の昼間にひとりで参加してみました。・なんで使ったの?ガーナのスパイス「パラダイスシード」を使った料理、というのがあまりに想像が出来なくて気になってしまいました。・コメントガーナ料理もパラダイスシードも初めての味覚でしたが、思いのほか食べやすく美味しくいただけました。Mizukiさんのこれまでの経緯のお話もとても興味深く、またぜひ参加したいです。
こんにちは、HIKERのTakeshiです。先日、初めてKitchHikeをしてきました。
興味深いPop-Upが多かったのですが、特に気になったMizukiさんのガーナのスパイス「パラダイスシード」を使った料理を頂いてきました。
ガーナ料理って食べた記憶ない。暑い国だから辛いのだろうか??パラダイスシードって、ショウガ科のスパイスなのか。初めて聞くスパイス。ガーナという国もあまりよく知らないし、この未知なるスパイスの味と合う料理ってどんなものか、知れるだけでも面白いじゃん!
ってことで、ポチッっと参加申し込みいたしました。
イベントは渋谷駅のすぐそばにあるPoRTALというシェアオフィスでした。オフィスと言っても木のぬくもりを感じる温かいインテリアの空間でとっても気持ちがよかったです。そのオフィスにはなんとキッチンが併設されていて、大きな木のテーブルも置かれていました。
名前を告げると、今回のCOOKであるMizukiさんが準備をされながら案内してくれました。
着々と準備が進んでいるようです。
このあと頂く食事がとっても楽しみです。
全てにパラダイスシード入り!果たしてそのお味とは?
さて、ほどなく10数人ほど参加者が集まりまずはティータイム。
パラダイスシード入りのハイビスカスティーと、リンゴ、はちみつ、シロップ、パラダイスシードにスピリッツ系のアルコールが少し入ったものをソーダで割ったカクテルをそれぞれ試飲させていただき、好きな方を選ぶことができました。
まずはパラダイスシード入りハイビスカスティー。煮出したハイビスカスティーを濾していきます。
Mizukiさんによるパラダイスシードの説明も入ります。
煮出されたお茶はこんな感じに仕上がりました。


酸っぱさのあるハイビスカスティーにパラダイスシードのピリッとした刺激が意外に合う。パンチの利いたハイビスカスティーになりました。
続いて、Mizukiさん自家製りんごとレモン酒 パラダイスシード漬けをいただきました。りんご、レモン、砂糖、パラダイスシードをスピリッツ系のアルコールに漬けた果実酒です。こちらははソーダで割っていただきます。
りんごの果実酒のソーダ割りは、スピリッツとソーダの刺激とパラダイスシードのピリ辛が違和感なく、すんなり合います。パラダイスシード入りにすることで、味もさることながらトロピカルな気分になれました。
しかし、このパラダイスシードの香り、どこかで嗅いだことがあるような気がしてなりません。とっても気になったのでMizukiさんに聞いてみると、パラダイスシードは様々な使われ方がされていて、うさぎなどのジビエ料理、イタリアでは香水に、ベルギーではビールに、また、ジンの香りづけにも使われているとのこと。
そうでした、どこかで嗅いだ香りだと思ったのは、ジンの香りだったようです。
ちなみにボンベイサファイアにも使われているようです。
飲み物でパラダイスシードのちょっと柑橘系な香りと辛味を体感した後、いよいよパラダイスシード入りガーナ料理の登場です。
パラダイスシード入りクラムチャウダー
クラムチャウダーの上にもぱらぱらとパラダイスシードがかかっています。
パラダイスシード入りワンプレートご飯

赤芯大根の浅漬け、パクチーまぜごはん、煮豆、丸いコロッケ、すべてにパラダイスシードが入っています。
味付けはあっさりとしていて、しつこくありません。スパイスで香味と辛味を付ける、ヘルシー系料理でした。
パラダイスシードは、爽やかな香り。ピリッとする辛さもあるけれど、料理に使っても素材の味を邪魔しない印象を持ちました。調味料をあまり使わず、ヘルシーに仕上げたい時にもいいのかも。
パラダイスシードを通して社会問題を考える
料理を頂いていると、自然とMizukiさんのパラダイスシードとの出会いの話になりました。

Mizukiさんが初めてパラダイスシードに出会ったのは幕張で展示会が開催されたときだそう。全くの偶然だったのですが、とても気に入ったので、なんと早速ガーナへ飛んで現地の農家と仕入交渉をすることにしたんだそう!けれど、サンプルとして送られてきたものは石や虫の混入した低品質のもの。現地の農家の人は市場価格の2倍を額を提示して改善をお願いしても「やらない、必要ない」の一点張りだったそうです。
それは、かつての歴史的背景にあったのです。カカオの流通を政府が独占し、品質を問う事なく「質より量が大事」だと、味や香りは正直あまり気にしないで作られている現状。中には低価格な違法農薬を使っている農家も少なくないという。生計を立てるための手段であるが故のこの負のスパイラルに、劣悪な品質と彼らのあきらめの気持ちが現状を変えること自体にも意欲すら持たない状態なのかもしれないとMizukiさんは思ったのだそう。
Mizukiさんの淡々とした話しぶりに反して、ずしりと心に響きました。

植民地支配の名残、構造的な貧困、品質向上につながらない流通制度など、ガーナに限らないかもしれないですが、食と農、途上国の社会課題も垣間見たように思いました。
実際に現地に運んで現状を知ったMizukiさんは、品質のいいパラダイスシードをつくるためクラウドファンディングで資金を集め、品質管理のできる加工場を作って安心安全な製販一貫の体制を創っているそうです。
展示会をきっかけに、ゼロからすべてをはじめたMizukiさんの話を聞くと、行動が無限の可能性を引き寄せるのだと素直に思えました。
今回は、一緒に活動している他の方が風邪で来られなかったそうですが、いらっしゃるときはさらにいろんな話が聴けるそうです。
ただ、おいしいお料理をいただくだけでなく、社会問題について考えるきっかけにもなったKitchHikeでした。Mizukiさん、興味深いお話ありがとうございました、ごちそうさまでした!
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パラダイスシードとらーめんコラボ企画も♪