日本昔話の「ももたろう」がスタイリッシュになってテーブルに!旬の桃をたっぷり使った夏の「ものがたり食堂」♪【KitchHike体験談】

今回のHIKERさん♪

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Saimiさん(20代/女性)
・職業大学生
・HIKER回数5
・どんなシーンで?
課題終わりのご褒美に!
・なんで使ったの?
めぐみさんのものがたり食堂にずっと行ってみたかったのと、大好物の桃がテーマということで予約しました!
・コメント
どの料理もとーーってもおいしくて、ものがたり食堂の大ファンになってしまいました。また機会があれば是非参加したいです〜!

KitchHike編集部のSaimiです。予約困難の大人気COOKめぐみさんのものがたり食堂に行ってきました。今回のテーマは、旬の桃をふんだんに使った「ももたろう」です!

♪ めぐみさんのメニュー ♪


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ファンタジーな世界観でお出迎え

めぐみさんは、物語からうけるインスピレーションをお料理にする「ものがたり食堂」主宰のシェフです。開催は渋谷にある「PoRTAL」というシェアオフィスの中。シェアオフィスにあるダイニングではあるのですが、テーブルにつくと絵本の世界に足を踏み込んだような非日常感が味わえました。可愛らしいめぐみさんとテーブルセットに迎えられて、ものがたり食堂スタートです。どんな料理が出てくるのか想像が膨らみます〜。

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こちらが本日のおしながき。書道家に書いてもらったそうです。とても素敵ですね。メニューは名前を見ても、どんなお料理が出てくるのか想像もつきません!

待っている間は来ている人達と盛り上がります。会社員、ライター、スタイリスト、カメラマン、大学生などいろんな方が来ていました。好きなドリンクを選んで、みなさんとお話しながら待ちました。年齢も性別も業種も全く違う方達とお話しできるのも、「ものがたり食堂」の醍醐味です。

見ておいしい食べておいしい、不思議なトマト

まずは一品目「どんぶらこっこ」。どんぶらこと流れて来たのは桃ではなく、真っ赤なトマト!キャンバスにお絵描きしたみたいな見た目に、いきなり心を鷲掴みにされてしまいました!

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盛りつけがとっても可愛いトマトを使った前菜。プールに行きたくなる色味です。

さっそく、真っ赤なトマトをぱくっと一口でいただきます。中がくり抜かれたトマトには、チーズ、サーモン、お豆腐のムースが詰まっていてとっても濃厚な味でした。酸味の効いた玉ねぎのソースも一緒に食べると、また味が変わるそうです。私は、ついつい一口で食べてしまったので、ソースはパンにつけて食べました!

トマトの下に敷いてあるのは、細長く切った「渦巻きビーツ」というビーツ。普通のビーツより甘みがあり、サラダで食べるととてもおいしい野菜のひとつだそうです。

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「うずまきビーツ」の断面です。ぐるぐると渦を巻いている様子が可愛らしいですね。色々な野菜を取り扱っているOisixで手に入るそうです。

チャーシューと4種の穀物でできた、きび団子?

次は、お品書きでとっても気になっていた「きび団子ごっこ」!

「ももたろう」の世界感が色濃く出ている、きび団子ごっこ。ころんとした見た目が愛らしすぎます。
「ももたろう」の世界感が色濃く出ている、きび団子ごっこ。ころんとした見た目が愛らしすぎます。

こちらは、お米、玄米、押し麦、きびの4種類の穀物が入っているのです。もちもちとした食感がおいしい。上に載っているしっかりとした味付けのチャーシューととっても合います。こちらのチャーシューは、先ほどの「どんぶらこっこ」のくり抜いたトマトの中身と煮て味付けしたそうです。「糸三つ葉」もアクセントになっていてとってもおいしい!こんなおいしいきび団子が貰えるなら、仲間になってしまいます!

めぐみさんの「ももたろう」劇場がはじまるよ〜

前菜を食べているところで、めぐみさんの「ももたろう劇場」が始まりました。

「ももたろう」の話の由来をみなさんご存知ですか?幼少時代に誰もが親しんだ「ももたろう」。長年の歳月を経て本日久しぶりにまた「ももたろう」の物語に触れてきました。

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めぐみさんが手書きのスケッチブックを使って、「ももたろう」の起源を説明してくれました。
わかりやすくスケッチブックに描いた絵で説明をしてくれました。
干支が関係している「ももたろう」。可愛らしいイラストでまるで紙芝居をみているようでした。

Q.「ももたろう」はどうして犬とキジと猿を家来にしたの?

「ももたろう」の話は、まず陰陽五行説と干支が関係していると言われています。東洋医学には陰陽五行説といって、時間、季節、色、臓器など様々なものが5つの部門に分けられています。果物も同じように、五果といって、食物や薬用になる果実としてスモモ、アンズ、ナツメ、桃、栗という5つの部門があるんです。そして、桃の場所をつかさどっているのが、犬 (戌)、鳥 (酉)、猿 (申)、と言われています。いわゆる「ももたろう」と一緒に鬼退治に行った家来達のことなんですね。

では、なぜ物語ででてくる鳥がキジなのかと言うと、昔で鳥というとキジのことをさしていたようで、また天皇への献上物にもなっていたんだそうです。それと、干支の順番でもそうであるように猿と犬が喧嘩しないように、鳥が真ん中に入っているんです。

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手描きの鬼はキュートすぎて、悪いことをしても許してしまいそう。
陰陽五行説を図にしたものです。分かりやすいです!
陰陽五行説を図にしたものです。こうして見るととても興味深いです。

Q. 鬼ってどこにいるんですか?

鬼が島、つまり鬼門のことなんです。鬼は角があって虎のパンツを履いていますよね。陰陽五行説で鬼門とされているのが、虎 (寅) と牛 (丑) がいる場所。ということで、虎 (寅) のパンツに牛 (丑) の角を持っているんですね。また、これと真逆の方向を裏鬼門というんですが、そこに猿 (申) と鳥 (酉) と犬 (戌) がいるんです。そして、ここは「金」をつかさどる場所でもあるので、物語の最後には鬼を殺してしまうのではなく、お金を持って帰ったと言われているんです。

こういった陰陽五行説が自然に覚えられるように、「ももたろう」という物語が作られたと言われています。

かわいらしい鬼にみんなに笑顔がこぼれます。
かわいらしい鬼にみんなに笑顔がこぼれます。
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陰陽五行説が話の由来となっている「ももたろう」を、手描きスケッチブックで見るととてもわかりやすいです。

あの「ももたろう」に、そんな話の由来があるなんて思ってもみませんでした。めぐみさんのものがたり食堂は、物語の奥深いところから、お料理に繋がっているんです。そのことを知った上で食べると、料理が記憶に残りますね。

おしゃれすぎる「ももたろう」。グラスに入っているのはお酒ではなく……?!

めぐみさんの「ももたろう」劇場が終わると、はっとするような素敵なグラスが目の前に。

まるでカクテルのような涼しげな見た目のスープ。こんなにお洒落な日本酒といただきました。
まるでカクテルのような涼しげな見た目のスープ。こんなにお洒落な日本酒といただきました。

こちらは、キジの肉団子と梅干しが入ったスープです。その名も「白虎 (びゃっこ) すーぷ」」。涼しげな見た目ですが、実はあたたかいスープなんです。

とっても爽やかで優しげなスープに思わず笑顔が。
とっても爽やかで優しげなスープに思わず笑顔が。

私にとって初めて食べるキジ肉でしたが、ふつうの鳥肉より少し濃厚な味で、旨味がスープに染み出ていておいしかったです!めぐみさんおすすめの食べ方は、先ほどの「きび団子」をこのスープに投入して雑炊風にして食べる。梅干しの酸味が効いていて、初夏らしい爽やかなお料理でした。

この「白虎すーぷ」の「白虎」も陰陽五行説でいうと西をつかさどっていて、先ほどの犬 (戌)、鳥 (酉)、猿 (申)、と同じ位置にいる神様のことなんです。

本日のフルーティーなメインディッシュ登場

次は待ちに待ったメインディッシュ「邪気祓い ことれった」。昔、桃は邪気祓いの果物として親しまれていたそうなんです。

これは桃とモッツァレラチーズとベーコンのカツレツにマンゴーソースがかかったもの。コトレッタは、イタリア語でカツレツという意味なのです。可愛い見た目についついたくさん写真を撮りたくなってしまいますが、温かいうちにいただきます!

出来立ての「邪気祓い ことれった」。添えてあるのはマンゴーソースとカツレツが絶妙なおいしさでした!
出来立ての「邪気祓い ことれった」。添えてあるのはマンゴーソースとカツレツが絶妙なおいしさでした!
半分に割ると、中からは熱で溶けたチーズが登場します。いろんな食感が混ざりあって面白い!
半分に割ると、中からは熱で溶けたチーズが登場します。いろんな食感が混ざりあって面白い!

揚げたてのカラッとした衣と、桃とマンゴーの果汁が口の中で混ざりあって、信じられないくらいジューシー!半分に切ると、中からとろけたチーズが。桃とマンゴーがこんなに合うなんて知りませんでした。温かい桃もおいしい!マンゴーソースがおいしくて、ついついおかわりしてしまいました。

揚げたてをすぐにいただきました。外はカリカリ、中はトロトロ。やみつきになりそうなジューシーさです。

マンゴーソースは塩、酢、シナモンを入れて簡単に作れるそうです。

そして、カツレツに添えてあるのは生のカボチャ!こちらは珍野菜の一つで、生で食べられる「かぼっこりー」というもの。ほんのり甘くて、きゅうりのような爽やかな香りが鼻に抜けます。ほっこりしていないかぼちゃは、なんだか新鮮です。まだまだ知らない野菜が、世の中にはたくさんあるのでしょう。

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「かぼっこりー」。見た目も色も普通のカボチャと変わらなそうですが、生で食べられることと、ポリっとした食感で爽やかな味はサラダにピッタリです。
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今回の料理で使われたOisixの「うずまきビーツ」と「かぼっこりー」。普段の野菜とひと味違う楽しみ方ができますね!

みんなが笑顔になる、桃の贅沢スイーツ

最後は、「すもももももももものうち」♪ シロップ漬けの桃とシチリア郷土菓子のカッサータ!

最高の組み合わせ。最後の一滴までおいしくいただきました!
最高の組み合わせ。最後の一滴までおいしくいただきました!

2日間シロップに漬け込んだ桃はトロトロ でとっても綺麗な色!桃と一緒に添えられているのは、不思議な食感のお菓子「カッサータ」というシチリアの郷土料理だそうです。ちょこんと横にお花も見えます。お花のお味は、そのままお花の味でした (笑)。

メレンゲとリコッタチーズを合わせたところにカシューナッツ、すもも、チョコレート、をゴロゴロ入れて凍らせたものだそうです。
「カッサータ」。メレンゲとリコッタチーズを合わせたところにカシューナッツ、すもも、チョコレート、をゴロゴロ入れて凍らせたものだそうです。
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撮影タイム☆ 華やかなビジュアルに、ついつい写真を撮りたくなってしまいます。

こちらの桃は、「邪気祓い ことれった」で使われた桃と同じ、酸味とバランスがいいと言われている新潟の桃です。きれいな赤は、剥いた皮を取っておいて、シロップ作りで煮出す時に使ったそうです。バラの精油が少しだけ入っている品のある大人のデザートでした。

カッサータは、こう見えてメレンゲでできているのでカロリーが低いのも嬉しいですね。とは言っても、イタリア人はこればかり食べて、結果太ってしまうそうです (笑)!マルサラというシチリアワインをかけて贅沢に食べるのもオススメだそうですよ。

帰り道、家来を見つけるための「きび団子」をお土産に♪

そして、素敵な素敵な「ももたろう」の物語もとうとうおしまいに……。めぐみさんが、”帰るときに家来を見つけてね”というなんともユーモアたっぷりの想いがこめられた「きび団子」をお土産にいただきました。

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お土産のきび団子をもらってそれぞれの帰路につきます。
この日のために取り寄せた新潟県産の桃と、パウダーがかかったきび団子。
お土産の「きび団子」と、この日のために取り寄せた新潟県産の桃と。

そして「きび団子」の正体は、もちもちっとしたココナッツ味のお団子でした!材料は98%も「もちきび」を使用されているとのこと。まるで「ももたろう」に出てきた当時の「きび団子」を受けとった気分になりました♪

今回、ものがたり食堂に初めて参加しましたが、日本昔話がこんなにスタイリッシュな料理になってしまうなんて思いもよりませんでした!お土産のきび団子を手に、最後まで「ももたろう」の世界観を味わいながら、ホクホクした気分で家に帰りました♪

めぐみさんの過去のものがたり食堂の様子も、ポータルに置いてあるパンフレットで確認できます♪
めぐみさんの過去のものがたり食堂の様子も、ポータルに置いてあるパンフレットで確認できます♪

次回のものがたり食堂は、9月にかぐや姫を予定しているそうです。

めぐみさん、素敵な時間をありがとうございました!

Information

♪ 次回のテーマはかぐや姫 ♪


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人と人を繋げるフードディレクター・さわのめぐみ

フードディレクターさわのめぐみ

about f 主宰

映画、小説、絵本などに登場する料理を再現した食卓イベント「ものがたり食堂」が好評を博す。物語に合わせた演出や世界観とともに料理を味わえるのが人気。毎月1回開催。

ものがたり食堂Vol.16『ももたろう』: なんで家来は犬、猿、雉だったの?