キッチハイクが未来の暮らしを導くキーとなる!学生2人が考えた「キッチハイクな住まい」がリノベーションコンペで最優秀賞に選ばれるまで

こんにちは!キッチハイク編集部です。

みんなでつくり、みんなで食べる。キッチハイク社は日々オフィスで「まかないランチ」を楽しんでいます。今回は、ある学生の二人が遊びに来てくれました!

実は彼らは、建築界の学生に有名なリノベーションコンペで勝ち抜いた学生なんです。そんな彼らの考える住まいを落とし込んだ作品タイトルは『キッチハイクと104』。どんな経緯でこの作品が生まれたのか、聞いていきましょう。

【人物紹介(右から)】
▼加藤洲 (かとうしゅう)
東京都市大学修士2年、手塚研究室で意匠設計を学ぶ。今回のコンペは今までに得たことのアウトプットと、食と建築をつなぐ一つの可能性を考える機会としてチャレンジ。
▼川島俊哲(かわしましゅんてつ)
東京都市大学修士2年、堀場研究室で意匠設計を学ぶ。今回の作品ではつっこみ担当で、加藤のよきパートナーを務める。

キッチハイクすれば寂しくない!そんな家を作ろうと思った

今回、どんなコンペで最優秀賞に選ばれたのでしょうか?

加藤:
株式会社ラ・アトレさん*と株式会社小泉さん共催の「第4回ラ・アトレ+小泉学生実施コンペ2018」*です。これは、小泉社が保存する賃貸マンション一室のリノベアイデアを競うもの。そして、このコンペのすごいところは、実際に選ばれた作品をもとに、すぐに物件のリノベーション施工がはじまることなんです。まさにいま、自由が丘にある築40年賃貸マンションの一室で僕らの作品をどう実現化していくか、建築家の方と話を進めているところです。

学生コンペで実際に形になるものってほとんど無いので、このコンペに選ばれたときは本当にびっくりで。未だに半信半疑なくらいです。

お二人は、「キッチハイク」をもともとご存知だったのですか?

実は、、、最初はキッチハイクのことを具体的に知らなかったんです。すみません!誰かが趣味で始めたお料理SNSのコミュニティだと思っていて。ただ、作品のコンセプトを詰めるにあたり、キッチハイクのことを調べれば調べるほど、キッチハイクが描く社会に在り方に共感するようになって。新進気鋭のスタートアップが運営していると知って、納得がいきました。

作品を提出した後になるんですが、慌てて共同代表のお二人に名前を使っていいか確認の連絡をしました。そうしたら「もちろん!ぜひ挨拶したいから、今度オフィスのランチに遊びにおいでよ!」と、これまた予想を超えた嬉しいお返事をいただき、本日はみなさんにご挨拶にくることができました。勝手に、キッチハイクをコンセプトにして作品を提出したのに、まさかこんな展開になるとは思わず、、、今もかなり緊張しています(笑)

たしかに、「代表とランチしない?」なんてスタートアップでないと言われないですもんね(笑)そもそも、なぜ「キッチハイク」をテーマに選ばれたんでしょう?

まず、コンペで与えられた図面が広さ30平米という設定でした。この大きさで考えると、基本的には一人暮らしとして設定するのがベターです。次に、誰に住んでほしいかと考えました。そこでふと、自分たちのことを考えてみたんですね。
そう言えば、ひとり暮らしってさびしいよね、コンビニでご飯を買って一人でもくもくと食べるよりも、そこには誰かがいて一緒に食べてくれる人がいればな、、、と考えました。「食」「人と繋がる」実はこの二つは、初めから発想の軸になっていたんです。

次に具体的にどのような『食』が最適なのか、掘り下げました。
当初は『お弁当屋さん』が候補に浮かびましたが、自由が丘という立地で単身者向けにお弁当を販売するニーズがあまり無さそうだと、調査から分かりました。
では、この発想を成立させるにはどんな仕組みが良いのか?考えを巡らせるうちに、『寮にいる寮母さん』のようなイメージにたどり着いたんです。外の人向けでなく同じ建物の中で、居住者が利用したくなる仕組みを取り込めないか?と。

これをいろんな人に相談してみたところ、隣に座っていた友人に『キッチハイク』という存在事教えてもらったのです。「あ、これだ!イメージが繋がった。キッチハイクすれば寂しくならないじゃないか!」これがアイデアのヒントとなったきっかけでした。

最初は、自分たちの課題から掘り下げて生まれたコンセプトだったのですね。
デザインはどのように進めたのでしょうか?

川島:
僕たちがデザインに落とし込みたかったのは、普通の生活レベルを上げた上でキッチハイクも並行して行える、そんな暮らしの提案です。

キッチハイクのCOOKが良いなと思ったところは、『食』だけに縛られていないこと。本業がある中で週に1~2回、自分のやりたい範囲でPop-Upを開催できますよね。これなら普通に仕事をしている人でもできるし、加えて今回の物件の魅力である『庭』も活用できる。『暮らしを楽しむ隙がある家』として演出できるといいなと思いました。

空間コントロールで、いつでも自分らしい暮らしを

まさに、COOKのことを考えてできた作品だったのですね。聞けば聞くほど、キッチハイクが開催されているイメージが鮮明になってきます。このアイデアを考える上で、特に大事にしたポイントは?

僕たちは1.5(イッテンゴの生活)と呼んでいるのですが、一人では成立しない、一人以上ではじめて成立する暮らしを意識しています。

加藤:
人を呼べる空間にしていますが、やはり見せたくないものもあるし、パブリックとプライベートは空間として分けたいですよね。
模型を見ていただくとわかりやすいのですが、みんなが来てくれる空間と、自分のために用意した空間があって、実は間にあるカーテンは位置を変えて空間を調整できるようにしています。
「今日はここまでオープンにしてみよう」や「ここからは見せたくないな」など場面に合わせて心地よい広さを演出出来ます。動くカーテンをキーとして投入し、あくまで自分のプライベートも楽しめるように空間をコントロールできるようにしています。

よく見ると、かなり個性的な仕掛けばかりですね。キッチンから寝室まで、板を繋げた意図はなんでしょう?

建築の話になりますが、食を作る。寝る。という流れを一つの天板に収めたかったんです。操作的に雑味を排除したといいますか。『ひとりの時間』である自分の生活をまず大事にしたいなと。土間から床が上がった時に、天板が繋がっていることで空間の連続性を見せることができ、広がりを演出した部分を楽しんでもらいたいんです。また反対側には、テラスからつながるタイルで優雅なひとときを感じてもらえればと思いました。

この家は、どんな風に住んでほしいですか?

アップデートされる住み方がいいですね。COOKの登竜門のような(笑)あるCOOKが卒業したら、また新人COOKが住み始めたり。知り合いが代わる代わる住み続けるように、記憶とともに使い続けてほしいです。

まさに、キッチハイクのためにあるような存在ですね!
最後に、若いお二人が考える『これからの社会と暮らし』のイメージを教えてくれますか?

加藤&川島:
そうですね。僕たちとしては、外の社会よりも先に、自分がいる場所と繋がれる社会になるといいなと思っています。その上で、『キッチハイク』というのは答えを導く為のキーになるんじゃないかなと思うんです。この部屋ができることで、マンション全体の人たちがただのボックス壁で区切られただけの人たちではなく『食』を通して繋がる関係になれる。料理を作る人と食べる人をなめらかにつなぐ、イッテンゴの生活が機能すれば、少しでも温かい社会を作れるのではないかと思っています。

食でつながる暮らしを作ることが私たちのミッションですが、『住まい』という切り口から考えるキッチハイクの暮らし、とても刺激を受けました。これがきっかけとなり「キッチハイクをヒントに、こんな事を考えてみました!」という声が増えていくことを期待しています。

みんなでつくり、みんなで食べる。キッチハイクの「まかないランチ」。今度はどんなゲストが来てくれるのでしょうか。どうぞ、お楽しみに!

*なんと、12月にリノベーションが完成したのでキッチハイクチームで内覧会にお邪魔してきました!内覧会の記事は、こちらから。

*株式会社ラ・アトレ
不動産会社。マンション開発やリーシング等を行い、これからの建物の価値の考え方やあり方、これからの若い方への希望の意味も込めて、2014年から学生のアイデアを実際に具現化するためにリノベーション案を実現する実施コンペを行う。第4回目は、パートナーとして住宅設備機器総合商社の株式会社小泉と共催。

*「第4回ラ・アトレ+小泉学生実施コンペ2018」
今回、実際にリノベーション案を募集した舞台となった物件に関しては、自由が丘の30平米ある庭付きの賃貸物件である。案を募集した結果、全国より過去最高である157作品も応募があり、そこから一次審査、最終選考として6作品選ぶ。プレゼンテーションや審査員とのディスカッションを行い、最優秀賞が選ばれた。