世界の家庭料理を旅しよう!こんにちは、KitchHikeです。
さて後編では、インドネシアのスタミナスープ「ソプ・ブントゥット」を作っていただきながら、ネニさんと料理、日本との出会いについてお伺いします!
インドネシアの家庭料理、「サユール・プチュル」と「ココナッツプリン」を紹介している「お手製レシピつきで料理教室気分が味わえる!インドネシアの本格料理に挑戦!【人気の外国人COOKインタビュー第9弾 [前編]】」も読んでみてくださいね!
スパイスたっぷり!「ソプ・ブントゥット」
– ネニさん(以下、敬称略)
さあ、いよいよ今日のメイン料理「ソプ・ブントゥット」を作りましょう!レシピ通りだと、最初はオックステールを煮込むんだけど、そこは時間がかかるから、私が昨日やっておいたわ。

– ネニ
まずはスープに加えるスパイス類をチョベックですり潰すわよ。
気になるスパイスがいっぱいある〜!この紫玉ねぎの小型版みたいなのは何ですか?

– ネニ
これはシャロットという野菜。インドネシア料理にはよく使われるの。紫玉ねぎに似ているけど、こっちのほうが香りが強いのよ。スープのベースとかナシゴレンなどにも使うわね。チップ状にしてフライにしたものも、よく料理の上に振りかけるわ。

へ〜、あ、すり潰すと目が痛い!玉ねぎといっしょですね!
– ネニ
そうね、みじん切りにするより目にしみるかもね(笑)。
よーくすり潰したら、フライパンで炒めて、最後にスープに加えて煮込みます。ここに、じゃがいもやにんじんを入れて煮込み上がったら出来上がり!ね、手間はかかるけど、難しくはないでしょ。


– ネニ
スープはご飯を浸しながら食べてもいいよの。インドネシアでも、まずはスープの具を食べて、その後でご飯を入れて食べる人もいるわ。
うわ〜おいしそう!それでは、料理を食べながら、ネニさんと日本の出会いについて教えてください!
じつはとっても日本通?宮本武蔵で日本に興味を持ったネニさん

「ソプ・ブントゥット」、普段もよく作るんですか?
– ネニ
やっぱり時間がかかるから、そんなには作らないわ。じつは我が家、朝は焼き魚にみそ汁の純和食、っていうことが多いのよ。
え!それは日本の人よりも日本人っぽいかも!
– ネニ
旦那さんが日本人だから、お姑さんに料理もたくさん教わったの。それに、日本のABCクッキングスクールにも通ったこともあるのよ。
(ネニさんが見せてくれたクッキングスクールの教科書を見て)うわ〜〜〜、すっごい本格的!ネニさん、和食もパンも作れるんですね!
– ネニ
私、料理の勉強をするのが本当に好きなの!今も、アルバイトだけどレストランの厨房にいるのよ。そこで働きながらシェフにいろいろ教えてもらうの。
料理への情熱、すごいです!じゃあ、日本に興味を持ったのは料理がきっかけだったんですか?
– ネニ
日本に興味を持ったのは、じつはインドネシアの学校で宮本武蔵のことを知ってから。高校生のときに日本語を習っていたのよ。日本の「侘び」「寂び」文化にも興味があったわ。
宮本武蔵!!今時の高校生より日本通かも知れませんね……。
– ネニ
学校を出たあとは、インドネシアの日本領事館で働いて、それでもっと日本のことを知りたくなって留学したの。今から20年以上前の話よ。そこで旦那さんに出会って結婚したの。
じゃあ、日本には長く住んでいるんですか?
– ネニ
いいえ、旦那さんの仕事の関係で、ニュージーランドやフィリピン、バリにも住んだわ。でも子どもたちも大きくなったので、8年前から日本で暮らしているの。旦那さんは仕事の関係で今はアメリカに行ってるわ。
へ〜、色んな国に住んでいたんですね。

– ネニ
ええ、色んな国で、その国の料理も勉強したわよ!
じゃあ、日本の料理で驚いたことはありますか?
– ネニ
驚いたこと……そうね、一回に作る量が少ないことかしら。インドネアシアだと、一度にたくさん作って、次のご飯のときにも食べたりするんだけど、日本だと一食ごとに食べきっちゃうわよね。
確かに……。最近は作り置きもするけど、それとはちょっと違う感覚ですかね。
– ネニ
そうねえ、旦那さんの実家でたくさんの人がいるのに、「これしか料理作らないの!」って驚いたわ。
あはは、「足りないかも」って心配になっちゃいますよね。
– ネニ
でも、その国々で食事の文化も異なるし、それも含めて料理を勉強するのは楽しいのよ!

ネニさんって、まるで日本の「料理研究家」みたいですね。
– ネニ
確かに、私、シェフになりたかったわけじゃないから、それに近いのかもしれないわ。
最後に、KitchHikeを利用する人に、一言お願いします!
– ネニ
このサービスを知ったとき、「まさに私にぴったり!」って思ったわ。日本語は読むのは苦手だけと、話すことはできるので、色んな人に会いたいと思っています!インドネシア料理だけじゃなくて、最近はお茶のことも勉強しているので、おいしいお茶も飲んでいってね!
ネニさん、ありがとうございました。料理への造詣がとても深く、どんな質問にもきちんと答えてくれるネニさん。インドネシアに興味のある人はもちろん、料理好きな人もとっても盛り上がると思いますよ!
photo: Koichiro Kashiwa
Information
ネニ・ヘンドリさんの家庭料理を食べに行ってみよう!
- この記事のメニュー: ソプ ブントゥット(オックステールスープ)、サユール・プチュル(ゆで野菜のピーナッツソースがけ)、ココナッツプリン
- COOKプロフィール: インドネシア人のネニさん
- 値段: 約4,200円 (US$35)
- 場所: 木場駅 (東京メトロ) より徒歩5分
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