世界の家庭料理を旅しよう!こんにちは、KitchHikeです。
ご存知KitchHikeは、食卓で人と人をつなぐWEBサービス。旅行中に現地の料理を楽しむことはもちろん、日本に住んでいる外国人の家で、本場の味を手軽に味わうこともできちゃいます。
前回のインタビュー前編「インド料理は北と南でどう違うの?人気COOKのガヤトリさんに、インド家庭料理の秘密を教えてもらいました♪」に引き続き、インドの家庭料理を作ってくれるガヤトリさんにお話を伺いました。ガヤトリさんが日本の食材の中で気に入っているものは……え、たくわん!?
世界一の料理大学CIAにペニンシュラのシェフ。ガヤトリさんのすごーい経歴

ガヤトリさんはインドの家庭料理について、とても詳しいですが、それはお家で習ったんですか?
– ガヤトリさん (以下、敬称略)
いいえ、自分で勉強したのよ! もともと子どもの頃から料理を作るのは好きだったんだけど、夫と結婚してから、もっと料理を極めたいと思って、アメリカの料理学校、カリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ (CIA) に通ったの。
CIAって聞くと、情報機関の!?って思っちゃいますけど、実は料理のCIAもフランスのル・コルドン・ブルーに並ぶ、超有名、世界一の料理大学なんですよね。

– ガヤトリ
そうね、この学校を出た人は有名ホテルのシェフになることも多いわ。私も卒業してから、ボストンの「タージボストン」というホテルと、日本のペニンシュラホテルでシェフとして働いたの。
超有名ホテルじゃないですか!

– ガヤトリ
ええ、とても楽しかったわ。でも、すご〜く忙しくて……。12時間働くこともザラだったから、体力が続かなくて辞めたの。それからは、自分のブログでレシピを発表したり、少人数の料理教室をやっているの。それに、これからはKitchHikeもね!
ありがとうございます!
レモンの皮から汁までぜ〜んぶ使う、南インドのレモンライス

– ガヤトリ
じゃあ、残りの料理も作りましょう!次は、レモンを丸ごと使うレモンライスよ。これも南インドの家庭料理よ。
レモンとご飯……。日本の感覚だと、考えつかない組み合わせです……。
– ガヤトリ
この料理はね、インディカ米がポイント。インドのお米は細長くて水分が少ないものだから、レモンとも相性がいいのよ。
まずはフライパンに油を熱して、レンズ豆を入れ、キツネ色になるまで炒めて。それからスパイス類を加えて、20分ほどソテーするの。スパイスは、フェヌグリークシードにドライレッドチリ、マスタードシードにカシューナッツ。アサフェティダ、クミンシード、セサミシードにカレーリーフにペッパーコーンも入れるわ。

聞いたことのないスパイスもたくさんあります!
(詳しいレシピは後日公開!)
– ガヤトリ
インドの家庭料理はスパイスの種類が多いのも特徴ね。でも、日本でもネットで手に入るものばかりよ。
さて、スパイスをソテーしたら、スライスした玉ねぎとターメリックパウダーを入れて炒めて、さらにしょうが、グリーンチリとブラックペッパーを加える。そして、玉ねぎが色づくまで炒めて、ここに炊いておいたお米を投入!

ガヤトリさん、本当に手早い!そしてキッチンは、いい香りがしっぱなしです〜!
– ガヤトリ
水分を加えて全体をなじませてから、レモンの皮をすりおろして加えてね。レモン1個分、全部入れていいのよ。そして最後にレモンを絞って、レモン汁も全部入れる! ね、爽やかな香りでしょう。

これまでに見たことないけど、とてつもなくおいしいそうな料理です!
爽やかレモンライスにポテトカレー。南北インド料理のオンパレード!

では、気になりすぎるレモンライスをいただきま〜す!わあ、レモンの香りが爽やか!酸っぱいかと思ったけど、そんなに酸味は強くないですね。
– ガヤトリ
レモンを加えたあとにも加熱しているから、ほどよく酸味が飛んでいるのよ。

ガヤトリさんが作っておいてくれたポテトカレーとヒヨコ豆のカレーもいただきます! こっちは、ココナッツカレーと比べると、がっつりした味わいですね。これが北インドの料理なんだ〜。

– ガヤトリ
北インドの料理は、繊細な火加減で長時間煮込むものもあるの。昨日食べたんだけど、北インドの料理のダルカリーは10〜12時間も煮込むのよ。まだ少し残っているけど、食べる?

ぜひー!おお、これは……すごく複雑な味がします。
– ガヤトリ
ダルカリーはインド料理の中でも、とても難しくて繊細な料理のひとつよ。
そんな貴重なカレーを食べさせてもらって、ありがとうございます!
たくわんにレモンドレッシング!?ガヤトリさん流に日本食材の使い方

ガヤトリさんはベジタリアンだそうですけど、そうなると日本のレストランには、あまり行きませんか?
– ガヤトリ
そんなことないわよ。夫といっしょにいろいろ食べ歩いているわ。日本料理で好きなのは…お好み焼きやもんじゃ焼きね!
カレーとはまったく味の方向性が違いますねー!
– ガヤトリ
夫は日本の会社に勤めているから、いろんな日本の料理を知っているの。彼は寿司も好きよ。私は……生魚は得意ではないから、ガリを食べるわ。ガリはとってもおいしいわね!
そのほか、日本の食材でお気に入りのものはありますか?
– ガヤトリ
たくわんね! 細く刻んでレモンドレッシングをかけて食べるとおいしいわよ。

えええ!その食べ方は初めて聞きました。
– ガヤトリ
これはペニンシュラに勤めていたときにアイデアを得たの。そのほかにも、大根をすり下ろして、ヨーグルトとピーナッツバターを混ぜ合わせたドレッシングも万能よ。
大根おろしとピーナッツバター……。味の想像がつきません!
ガヤトリさんの料理への探究心は尽きることがないんですね。

– ガヤトリ
ええ、そうね。とくに家庭料理はとてもおもしろいものよ。レストランも確かにおいしいけれど、やっぱりよそ行きの味よね。家庭料理は、素材も新鮮なものを使っていることも多いし、その土地ならではのものも多い。土地の風土にも合っていて、食べるだけで健康にもなれる。
私は日本で、なるべくたくさんの人にインドの家庭料理を知ってほしいと思っているのよ。
そうなんですね。ぜひ、KitchHikeでたくさんの日本人にインドの家庭料理のおいしさを伝えてください!
インタビューはこれにて終了!抜群においしい手料理の数々に舌鼓を打ちながら、ガヤトリさんの笑顔に癒やされました。料理そのものももちろん大切だけれど、やっぱり作り手の顔を見えて、一緒におしゃべりができて……そんな食卓はとても幸せだなぁと思いました。
ガヤトリさんはメニュー登録をしてまだ日が浅いのですが、すでにレビューもたくさん!皆さんもぜひガヤトリさんの食卓を訪ねて、幸せな時間を過ごしてみてくださいね。
Information
ガヤトリさんの家庭料理を食べに行ってみよう!
- この記事のメニュー: 南北インド料理(パニールココナッツカレー・レモンライスなど)
- 値段: 約5,000円 (US$42)
- 場所: 神谷町駅 (日比谷線) または六本木一丁目駅 (南北線) より、徒歩6分
▶その他の、日本在住外国人COOK特集ページを見てみる