世界の家庭料理を旅しよう!こんにちは、KitchHikeです。
ご存知KitchHikeは、食卓で人と人をつなぐWebサービス。旅行中に現地の料理を楽しむことはもちろん、日本に住んでいる外国人の家で、本場の味を手軽に味わうこともできちゃいます。
今回は、イタリア人COOKアレッサンドロさんのお宅に来ています。前篇「幻の「ブラータチーズ」とは?イタリア料理男子にマンマの家庭料理を作ってもらいました♪」に引き続き、お手製の「ラビオリ (ravioli)」を詳しくご紹介していきます。あまり日本のイタリアンレストランで見かけないラビオリ、そしてアレッサンドロさんが思うイタリアと日本で大きく違うこととは?いろいろ聞いてみました!
▼アレッサンドロさんのメニュー♪ ▼
ソースはひと手間かけるのがポイント
– アレッサンドロさん (以下、敬称略)
生地は、小麦粉と卵を練って作ります。生地2枚を合わせた間に、食材を挟みます。食材はなんでもOK。それを茹でたものに、好きなソースをかける料理です。
今日は生地から手作りなんですね!イタリアの家庭では、生地も手作りするのですか?

– アレッサンドロ
イタリアのスーパーでは、生地もソースも売っているのですが、ソースはひと手間かけて自分で作るとぐっと美味しくなりますね。生地は、お店で買ってくることもありますね。
日本に来てから、リサイクルショップで、たまたまこのパスタマシンを発見して購入したんです!それから、日本でも生地からパスタを手作りするようになりました。


生地を、何度も何度もパスタマシンに通すんですね。
– アレッサンドロ
はい、薄くすると同時に、なめらかにしたいんです。やわらかすぎると、あとで成形したり茹でたりするときに扱いにくいので、要注意です。
生地に載せている、具はなんですか?
– アレッサンドロ
シャンピニオン、パルミジャーノレッジャーノ、牛乳、パンで作りました。椎茸など、日本のキノコでも問題ないのですが、やっぱりシャンピニオンを使うと良い香りがたちますね。トリュフの季節には、トリュフを使うと最高ですよ!


成形も丁寧ですね!
– アレッサンドロ
具を乗せたら、上から生地を重ねます。そして、フォークを押し付けて、ひとつひとつ丁寧にとじていくんです。これがラビオリの形なんですよ。今日作るラビオリ以外にも、たとえば、こんな難しいパスタもあります…… (手元でささっと作って見せてくれるアレサンドロさん) イタリア料理は、作る手間暇はかかるけど、使う材料はシンプルなんです。

また、これは生パスタなので、たった数分茹でるだけでOKです。

温まったソースから、クリーミーなとても良い匂いがしますね……!これもキノコですか?
– アレッサンドロ
生クリームベースで、シャンピニオン、ガーリック、白ワイン、イタリアンパセリを使ったソースです。茹であがったラビオリを加えて、軽く混ぜながら味をなじませていきます。生地がやわらかくて破れそうに見えますが、意外としっかりしているので、ちゃんと混ぜて大丈夫です。

完成ですね!どうもありがとうございます。
料理はお母さんとお姉さんから教わった
イタリアではアレサンドロさんのようにお料理好きな男性も多いんですか?
– アレッサンドロ
「マンマ (お母さん) の味」という言葉がイタリアにあるように、家庭ではやっぱり女性が料理することが多いですね。レストランのシェフは男性が多いけれど、家庭では男性はあまり料理をしないと思います。
アレサンドロさんの料理は、ピザもパスタも生地から手作りと本格的ですが、どこで習ったんですか?
– アレッサンドロ
僕の家は、母も姉も料理が大好きだったから、ふたりに教わっているうちに僕も料理が大好きになったんです。イタリア料理も作るし、ギリシア料理など、他の国の料理もよく作っていましたね。あと、イタリアでも日本でも、ピザレストランで修行をしていたことがあります。ピザレストランの店長をしていた時期もありますよ。
それで料理のお味が本格的だったんですね……!さすがです。
– アレッサンドロ
来日後も、人を家に招いて手料理を振る舞うのは大好きですね。実は、日本料理はまだあまり作ったことがないけれど、ヘルシーだし興味があります。イタリア料理は、カロリーが高いですからね (笑)。
語学堪能なアレッサンドロさん
アレサンドロさんは日本語がとてもお上手ですよね。日本に来てどのくらいですか?
– アレッサンドロ
とんでもないです!9ヶ月くらいかな。敬語などまだまだ難しいですよ。ヴェネチアの大学と大学院で、計5年間、日本語を専攻していました。高校生の時、言語に興味があって、アジアの言語を学びたいと思い、日本語を選びました。少しですが、京都に語学留学をしていたこともあるんですよ。その時に、日本が好きになりました。

日本語のほかにも話せる言葉はありますか?
– アレッサンドロ
英語と、あとは中国語が少し……。漢字は、日本語のひらがなやカタカナを学ぶよりは簡単だったけれど、発音が難しいですね。
漢字が簡単だなんて、すごいですね……!それだけ日本語が堪能であれば日本の生活も難なく過ごせるのではないでしょうか。ちなみに、週末などお休みの時は何をなさっているんですか?
– アレッサンドロ
料理教室も家で開催することもあるし、友人達とこの間は花見に行ったりしたよ。最近は、運動不足だから、大井町にあるジムに通おうと思っているんだ。
何か以前にスポーツをされていたんですか?
– アレッサンドロ
ずっとフェンシングをやっていたんだ。日本の剣道と似ているかもね。イタリアはフェンシングが強いんだよ。でも、日本ではフェンシングをやっている場所をなかなか見つけられないね。

フェンシング!素敵ですね。確かに日本でフェンシングを行っている場所は見かけたことがないです。語学堪能、スポーツ万能、そして料理上手!うらやましい限りです。
ところで、KitchHikeを始めたきっかけはなんですか?
– アレッサンドロ
友達の友達に誘われたんです。僕の趣味は料理。自分ひとりで食事するときにも手作りするけれど、友達を招いて振る舞うのはもっと大好き。
それに、なかなか日本人と知り合う機会がないから、いろいろな人と知り合って話せたらいいなと思いました。これまでのKitchHikeでも、イタリアと日本の違いについて話し合ったり、楽しい時間を過ごしましたよ。

イタリアと日本のギャップにびっくりしたことはありますか?
– アレッサンドロ
日本人は忙しいよね!たとえばイタリアでは、よっぽど忙しい仕事の人以外は、8時間勤務が普通です。仕事以外の時間は、趣味を楽しむ人が多い。あと、夏休みも2~3か月くらいあるんですよ。
そんなに長く!何をして過ごすんですか……?
– アレッサンドロ
家族と、海のそばに家を借りて過ごす人が多いですね。僕の家庭も、夏と冬、ふたつの家を持っています。お店も会社も1ヶ月間は休みだから、みんな特に困ることもないんです。避暑地の人は、夏休みは取れないけれど、一番稼げる夏にみっちり働いたらオフシーズンに休めるから大丈夫 (笑)。
なんと合理的なシステム……!うらやましいです!
– アレッサンドロ
日本以外のアジアの国も訪れてみたいけれど、今年の夏は、イタリアに帰ってバケーションを過ごすつもりだよ。
確かに、日本だとなかなかそこまで長期のお休みは取れないので……しばらくは、KitchHikeで世界の食卓を旅しようと思います (笑)!次は、アレッサンドロさんご自慢の自家製ピザをいただきに来ますね。どうもありがとうございました!
インタビューはこれにて終了です。いかがでしたでしょうか。生地から手作り、そしてこだわり抜いた素材使いに、ちょっと日本人っぽいアレッサンドロさん。一緒にパスタ生地も作らせてくれるそうなので、お料理の楽しさも存分に体験出来る素敵な食卓だな〜と思いました!
イタリア好きのみなさんには、たまらないひとときになりそうですね。
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▼アレッサンドロさんのメニュー♪ ▼