東京で生まれ育った女性が出会った“もう一つの故郷”。ジャズと佐世保と人が繋げたHOPPIN’ GARAGE ビール第4弾『佐世保スイングエール』乾杯レポート

こんにちは!キッチハイク編集部のAyumiです。

2018年10月に始まった『HOPPIN’ GARAGE』。
「こんなビール、あったらいいな」という熱い想いを持った人が、つくりたいビールをサイト上で応募して、HOPPIN’ GARAGE事務局の審査の上で選ばれた人がサッポロビールのブリュワー(醸造責任者)と一緒にオリジナルビールを製造するという、ビール好きにはたまらないプロジェクトです。

HOPPIN’ GARAGE 第4弾のビールを手がけたのは、東京生まれ・東京暮らしの旅好き女子、森本夏実さん。お気に入りの旅行先は、おいしいごはんとお酒・音楽・映画館・港町があるところ。「地元の方々との出会い、その土地の日常風景に触れる時間に、旅をする楽しさを感じています」という夏実さんがつくったのは、クリスタル麦芽をつかった香り高い大人のビール。『佐世保スイングエール』と名付けたビールには、ジャズの街・佐世保と夏実さんの深い縁がありました。

オルガン・ドラムセット&佐世保と中継で、Pop-Upスタート!

『佐世保スイングエール』お披露目Pop-Upの会場は、上野のワロスロード・カフェ。細長い店内の奥に組まれたオルガンとドラムセットに、バーカウンター内にセッティングされた大きなスクリーン。そこに映し出されているのは、お酒を飲みながら楽しそうに会話する大人たち。これまでのPop-Upとは違った空間演出に、参加者たちは「いったい何がはじまるのだろう?」とワクワクしている様子。

この日は、『NHKニュース おはよう日本』おはBizコーナーの取材が入っていました。徹底して個人の好みを反映した商品づくりをしている一例として『HOPPIN’ GARAGE』が紹介されました

夏実さんがHOPPIN’ GARAGEを知ったのは、サービスローンチ直後のこと。もともとキッチハイクのユーザーだった夏実さんは、キッチハイクのPop-Upに参加したときに、自分の理想のビールをつくれるHOPPIN’ GARAGEがあることを知って、心に留めておいたそうです。

「一度、HOPPIN’ GARAGEの応募フォームを見たんです。味・色・香りなど、どんなビールにするのかブリュワーへの細かい希望が入ったフォームを見て、ちょっと迷った結果ページを閉じたんです(笑)。ただ、HOPPIN’ GARAGEのことはずっと心に残っていて、応募の締切日にもう一度、フォームを開きました」(夏実さん)

中央が今回のビールを企画した森本夏実さん。左がキッチハイク共同代表 山本雅也さん。右がサッポロビール株式会社 ブリュワー成瀬史子さん。

体をゆらしながら飲む、“ウイスキーみたいなビール”

HOPPIN’ GARAGEで『佐世保スイングエール』を応募する直前、夏実さんは佐世保を訪れていました。2015年から夏実さんが何度も通っている佐世保は、長く軍港として栄えてきた歴史があり、戦後は『ジャズの聖地』として知られてきました。今も佐世保基地があり、多くの外国人バーやジャズバーが点在する、ナイトライフが楽しい街。

『佐世保スイングエール』は、こんな街で夏実さんが体感してきたジャズバーの楽しさをぎゅっと詰め込んでいます。バーカウンターに並べてボトルキープをしたくなるビールは、ウイスキーのような香りと味を目指した上質な雰囲気をまとったビール。

会場が満杯になるほど集まった多くの参加者と一緒に、さっそく乾杯! ウイスキーのような濃い茶色に、グラスに注いだときにふわっと香るスモーキーな香りは、ビールよりもウイスキーを飲んでいる気分。ふだんのビールではなかなか感じられない、アルコール度数が高いお酒を飲んだとき特有の、のどに当たる刺激を感じます。ごくごく飲むよりも、グラスを揺らしながらゆっくり味わいたくなるビールです。

今回、夏実さんのビールをつくったブリュワーの成瀬さんに、『佐世保スイングエール』のこだわりポイントを聞きました。

「コンセプトが“ウイスキーのようなビール”だったので、ウイスキーらしさを出すのに苦労しました。ヒントになったのは、ウイスキーのなかでもバーボンのイメージだという夏実さんの話です。バーボンの原料はトウモロコシが多く使われていて、ホワイトオークの内側を焦がした樽で熟成されています。今回はクリスタルモルトという麦芽を焙煎し、さらにトウモロコシを使うことで、樽で熟成したような香ばしい香りを実現しました。アルコール度数は一般的なビールより高めの7度で、大人のビールに仕上がっています」

料理は、スペインのフィンガーフードがメイン。生ハムとチョリソー、ボイルしたイカにピストを乗せたもの、干したタラとポテトサラダの組み合わせ、サバとロメスコソースの一品など、スペインでよく食べられている魚介の美味しさを堪能できるものばかり。ほどよく塩味のきいた味付けがつまみにぴったりで、『佐世保スイングエール』によく合います。

ここで、夏実さんゆかりのジャズミュージシャンである小林麻里さん(ボーカル)・金子雄太さん(オルガン)・鎌倉規匠さん(ドラム)による生演奏がスタート。ドラムとオルガンのかっこいいセッションから、ボーカルが参加して迫力のライブが繰り広げられます。間近でこんな生音を聴けるなんて、とっても贅沢! 音楽に体をまかせながら、ゆらゆらと『佐世保スイングエール』を飲む至福の時間は、ビール好きが集まるコミュニティがつくりだす温かな雰囲気に包まれました。


ジャズで繋がった、佐世保と人とビール

2015年から佐世保のジャズバー『いーぜる』に通う夏実さん。『佐世保スイングエール』誕生のきっかけになったのは、『いーぜる』で出会った人とジャズでした。

「もともと旅行が好きでいろんな場所へ旅行していました。4年前の冬、なんとなく旅先に選んだのが佐世保です。一人旅の佐世保の夜に、外国人バー・ジャズバー・立ち飲みのどこに行くか迷ったのですが、外国人バーと立ち飲みはもし誰とも話せなかったら淋しいかなと思いました。ジャズバーなら、一人でいても音楽を聴いていられると思って『いーぜる』に電話してライブの予定を聞いたんです。常連の皆さんが、本当に幸せそうにお酒を飲みながらジャズを楽しんでいるのが印象的で、ずっと心に残っていました。その日、人生初のジャズライブでドラムを叩いていたのが、今日演奏をしてくれた鎌倉さんです」(夏実さん)

「佐世保のジャズ体験が忘れられなくて、東京に帰ってからも鎌倉さんのライブを聴きにいきました。そのライブ会場でまた新しい出会いがあって、少しずつ“ジャズの輪”が広がっていきました。普通に生活していたら出会えない人たちと繋がれるのがジャズで、私はジャズに出会って日常で楽しいことが増えていったんです。こんな暮らし方のきっかけになった佐世保の夜の空気感をビールで表現したいと思って、HOPPIN’ GARAGEの締切日当日に、佐世保に滞在していた熱量のまま企画書を書きました。ジャズといえばウイスキーが浮かぶけれど、ウイスキーみたいなビールをつくって、ジャズを聴きながら飲めたらいいなと思ったんです」(夏実さん)

夏実さんが好きなジャズは、佐世保が舞台の映画『坂道のアポロン』で使われている『Moanin’』。きっと誰もが一度は聴いたことがあるアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの大ヒット曲


ピアノ・ドラム・サックスなど楽器で表現したロゴに、『いーぜる』に初めて入る夏実さんの影をあしらった『佐世保スイングエール』のラベル

Pop-Upの当日は佐世保の『いーぜる』と中継で繋がり、『佐世保スイングエール』を実現した夏実さんを佐世保からもお祝いしました。Pop-Upの終盤には、佐世保からの“お返しジャズ”で盛り上がります。スクリーン越しに、心で感じるままに歌ったり踊ったりする佐世保のみんなを見ていたら、佐世保に遊びに行きたくなる! 夏実さんが佐世保とジャズに魅了されて通いつめる理由がよくわかる、楽しい時間でした。

一人の女性の強い思いが、世界で唯一の『佐世保スイングエール』を作り出し、そのビールを楽しみたいビール好きが集まって楽しいひとときをすごす。“自分だけのビールがあったらいいな”が叶うHOPPIN’ GARAGEの醍醐味を味わった夜でした。

次回のHOPPIN’ GARAGEお披露目パーティは2月26日開催。「農家さんとの飲み会で飲める“枝豆ビール”」をテーマにビールづくりをしているそうです。いったいどんなビールに仕上がるのでしょうか? 参加表明はお早めに!

 

Pop-Upの模様がyoutube動画として見られます。ぜひこちらもチェック!